知っておきたいAGAの基礎知識!症状と原因は?治療法はあるの?
「最近髪が薄くなってきた・・。」
「抜け毛が気になる・・このままハゲてしまうのかな・・。」
徐々に薄くなっていく髪の毛を見るたび、絶望感に浸ってしまいますよね。
でも、簡単に諦めてはいけません!
薄毛で悩む男性の多くはAGAが原因であるとされていますが、実をいうと、このAGAは適切な治療を施せば改善できるのです。
今回は、AGAの基礎的な知識について解説していきます。
Contents
AGAとは
AGAとは、Androgenetic Alopeciaの略で「男性型脱毛症」を意味し、男性ホルモンの作用などによって起こる脱毛症の一種です。
思春期以降の男性が発症し、一般的には20代後半から30歳にかけて脱毛の兆候が見られます。
AGAを発症するとヘアサイクルが変化し、毛髪が十分な成長を遂げられなくなってしまうのです。
ヘアサイクルとは、体毛の生え変わりの周期を指します。
この変化により、毛髪が徐々に減少してしまうのです。
なお多くの場合、頭頂部や額の生え際、もしくはその両方に脱毛症状が集中します。
AGAの進行パターン
AGAは、男性特有の脱毛症であることがわかりました。
実は、この症状の進行パターンには個人差があるのです。
ここからはAGAの進行パターンについて解説していきます。
・MO型
AGAの主な進行パターンとして知られるのが「MO型」です。
MO型の脱毛症状は頭頂部や額の生え際、もしくはその両方に集中します。
・O型
頭頂部のみに脱毛が集中するパターンが「O型」です。
症状が頭頂部のみにしか見らないので自覚するのが難しく、気づいた時には脱毛が進行しきっているケースもあります。
・M型
生え際から頭頂部に向かって症状が進行していくパターンが「M型」です。
額に「そり込み」を入れたように進行するのが特徴で、AGAの初期症状として最も多く見られます。
・U型
生え際から全体が徐々に後退していくパターンが「U型」です。
O型を併発するケースが多く、そうなってしまうと長期間の治療を要するので注意しましょう。
毛髪のミニチュア化
AGAを発症すると毛髪のミニチュア化が始まります。
AGAの原因は後述しますが、より理解を深めるためにも、あらかじめ毛髪のミニチュア化について押さえておきましょう。
毛髪のヘアサイクル
上でも軽く触れましたが、人間の体毛にはヘアサイクルという周期が存在します。
ヘアサイクルとは、体毛の生え変わりの周期のことです。
そして、ヘアサイクルは以下の3つの段階によって構成されています。
1.成長期
成長期はその名のとおり、毛髪が太く長くグングン成長している時期のことです。
人間の髪の毛は約10万本あると言われますが、その大部分が成長期の毛髪によって占められています。
成長期は、2年間~6年間続くのが一般的です。
2.退行期
ヘアサイクルを正常化させる作用をもつ毛母細胞の活動が弱まり、毛球が毛根から離れてくる時期を退行期といいます。
毛球とは、毛の根本の膨らんでいる部分のことです。
退行期は、一般的に2週間くらい続きます。
3.休止期
毛母細胞が活動を完全にやめてしまう時期が休止期です。
休止期に入ると、毛髪が抜け落ちるのを待つだけになります。
基本的には休止期の継続期間は、3カ月~4カ月ほどです。
休止期が終わると再び毛球が作られ、また成長期に入ります。
これら3つの段階が適切に実行されていれば、毛髪量が減少することはありません。
しかし、AGAを発症すると成長期が短くなってしまいます。
成長期が短いと毛髪を育成する時間を確保できなくなるため、細く短い髪の毛しか生えてきません。
加えて、休止期も長くなるので毛量はどんどん減っていってしまうのです。
この現象を『毛髪のミニチュア化』といいます。
細くて短い髪の毛のみになってしまうので、結果として薄毛に見えてしまいます。
AGAの原因
さて、AGAの原因にはどんなものがあるのでしょうか?
原因を正しく理解して、予防と治療に活かしましょう。
ここでは、主要な原因となるものをピックアップして詳しく解説していきます。
・男性ホルモンによるもの
AGAの原因としてよく挙げられるのが、男性ホルモンの影響です。
男性ホルモンの一種である『テストステロン』が、Ⅱ型5αリダクターゼという酵素によって『ジヒドロテストステロン』に変化し発症することがわかっています。
ジヒドロテストステロンは、髪の元になる毛乳頭細胞のアンドロゲンレセプターに結合し、毛髪の育成を阻害する性質を持つホルモンです。
結合が起こった場合、通常であれば2年~6年周期のヘアサイクルが、数カ月~1年ととても短くなってしまいます。
ちなみに、側頭部や後頭部にはアンドロゲンレセプターがほとんど存在しません。
脱毛症状が、頭頂部や生え際に多く見られるのはこのためです。
また、ジヒドロテストステロンの血中濃度は、病院等で検査してもらえます。
心配な人は一度受診してみましょう。
・遺伝によるもの
AGAは男性ホルモンの作用によって発症すると説明しました。
ですが、それだけではありません。
遺伝の影響によっても発症するのです。
遺伝によりテストステロンをジヒドロテストステロンに変化させるⅡ型5αリダクターゼを多く生産する体質や、感受性が高いアンドロゲンレセプターを受け継いでしまった場合は、AGAを発症してしまう可能性が高くなってしまいます。
この遺伝によるAGA発症に関して鍵を握るのが、アンドロゲンレセプターの感受性を決定する母方の祖父の遺伝子なのです。
したがって、母方の祖父がAGAの場合、それを受け継ぐあなたもAGAを発症するリスクが高いので注意してください。
さらに、Ⅱ型5αリダクターゼの生産性を左右する遺伝子は優性遺伝する法則があります。
そのため、両親のどちらかが持っていた場合、子供にも引き継がれてしまうのです。
なお、女性の場合は該当する遺伝子を持っていたとしても、テストステロンの分泌量が少ないので薄毛になりにくい傾向があります。
・生活習慣の乱れによるもの
AGAの原因は、先天的なものだけではありません。
生活習慣の乱れも原因になります。
偏った食生活や喫煙、深酒といった習慣によっても引き起こされるのです。
ですが注意が必要なのは、食べ過ぎや飲み過ぎだけではありません。
過激なダイエットにも注意してください。
栄養を欠いた食事を続けていると、毛髪を作るための材料が足りなくなってしまいます。
さらに、睡眠不足や過剰なストレスは、自律神経やホルモンのバランスを崩すきっかけになるため、ヘアサイクルに悪影響を与えてしまうのです。
先天的な要因と、これら後天的な要因が組み合わさるとAGAの発症リスクはさらに高まります。
AGAの治療法
AGAはどのように治療していくのでしょうか。
AGAの治療は、皮膚科や専門のクリニックで行います。
皮膚科では主に投薬による治療が、クリニックでは毛髪の成長因子を注射するHARG療法を施すのが一般的です。
投薬療法
投薬療法で使われる薬剤には以下のようなものがあります。
・プロペシア
プロペシアは、アメリカのメルク社が開発したAGA治療薬です。
世界初の、医師が処方するAGA用内服として開発されました。
世界60か国以上で承認されている信頼性の高い治療薬です。
ちなみに、プロペシアには『ファイザー』という名前のジェネリック医薬品も出ています。効果はプロペシアと同等ですが低価格なので、特にこだわりが無ければジェネリックを選択しましょう。
・リアップ
リアップは、1999年に大正製薬から発売されたAGA治療薬です。
同社が行った臨床試験では、参加者の70%に発毛、もしくは脱毛に対する抑止効果が認められました。
その成果が評判となり爆発的なヒットを記録しています。
現在では、同社の主力商品リポビタンDに匹敵する有力商品となりました。
なお、国内では男性用のみの販売となっていますが、海外では女性向けのリアップも販売されています。
・ザガーロ
2016年6月の販売以来、プロベシアに次ぐ第二のAGA治療薬として話題になったのがザガーロです。
プロベシアよりもジヒドロテストステロン生成の抑制効果が高いことから、大きな注目を集めています。
注意点ですが、ザガーロを服用中は献血と輸血ができません。
献血や輸血をしたい場合は服用を中止し、最低でも一カ月は期間をあけてください。
HARG療法
HARG療法とは、毛髪再生に必要な成長因子AAPEやビタミン類、アミノ酸等を含んだHARGカクテルを頭皮に直接注入する治療法です。
成長因子を頭皮に注入することでヘアサイクルを正常な状態に戻します。
HARGカクテル注入の際は、注射器を用いたりレーザーを使用したりするのが一般的です。
ただ、クリニックによっては、日本の臨床試験において承認されていない治療を行っている場合もあります。
つまり、日本人に対する副作用や有効性が十分に証明されていない治療を実施しているクリニックもあるということです。
さらに、大きな副作用が生じた際でも。医薬品副作用被害救済制度の対象にもなりません。
HARG療法を受ける際は良質な情報を集めて、より慎重にクリニックを選びましょう。
まとめ
AGAの症状や原因、治療法を解説してきました。
基礎的な知識はこれで身についたはずです。
AGAは遺伝的なリスクが高い人でも生活習慣の見直しで予防が可能ですし、症状が出ても適切な治療を受けることで改善させられます。
少しでも兆候を察知したなら、早期発見と早期治療を心がけてください。
無料でカウンセリングをしてくれるクリニックもあるので、電話だけでもしてみるといいでしょう。
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