雑貨店やインテリアショップでよく見かける精油は、たくさん種類があって、容器もオシャレでかわいいですよね。

しかし、「精油って何?」「どう使うの?」など、精油の使い方がよくわからない人もいるのではないでしょうか?

そこで今回は精油の使い方を解説します。自宅でも簡単にできる方法をお教えしますので参考にしてくださいね。

精油とは?作用と使い方

精油とは、植物から作られた香り成分のエッセンスです。花や葉、果皮、根、種子などを蒸したり、搾ったりして抽出されたものが精油になります。

エッセンシャルオイルとも呼ばれる精油は、約300種類あり、天然の素材で作られた純度99.9%のものだけが「精油」と称されるのです。

精油を1㎏作るのに、ラベンダーなら花穂が約1.6t、ローズであれば花が約5tも必要になります。精油は大量の原材料から、ほんの少ししか採れない貴重なエッセンスなのです。

このように、植物がもつ有効成分を高濃度に含んでいる精油は、心や体にさまざまな作用をもたらします。

精油の作用

<心体への作用>

  • 鎮静作用…神経の働きを鎮めてリラックスさせる
  • 食欲増進、消化促進作用…胃腸の働きをよくする
  • ホルモン調整作用…ホルモン分泌を調整する
  • 免疫賦活 (ふかつ)作用…免疫機能の働きを強める

<その他の作用>

  • 抗菌、抗真菌作用…カビ、酵母などの抗真菌や細菌の繁殖を抑える
  • 抗ウイルス作用…ウイルスの増殖を抑える
  • 虫よけ作用…虫を寄せ付けない

さまざまな作用がある精油は、アロマテラピーなどの自然療法の他、スキンケアや掃除などにも使うことができます。

精油の効果的な使い方

自宅で簡単にできる精油の使い方をお教えします。

ただし、原液のまま精油を使うことはやめましょう。なぜなら、成分が凝縮された原液は香りや作用が強く、肌トラブルの原因になることもあるからです。

それぞれの植物によって違った性質や働きがあるので、精油の特徴や注意点をよく確かめてから使ってください。

香りを楽しむ、芳香浴

精油の一番の特徴である香りを楽しみましょう。香りを嗅ぐことで、リラックスしたりリフレッシュできます。

コットンやハンカチなどに精油を数滴落とす

好みの香りをハンカチなどに付けます。気分転換したいときにおすすめです。

専用器具を使って香りを楽しむ

アロマライト、アロマバーナーは、ろうそくの炎と電球の熱で精油を温めて香りを広げ、電気式ポンプのディフューザーは、広範囲に香りを拡散します。

フレグランススプレーとして使う

水100mlに精油10~20滴を混ぜて、スプレーボトルにいれてください。ルームスプレーとして使えば、簡単にお部屋で香りが楽しめます。

スキンケア

スキンケア剤の香り付けに精油を使いましょう。

手作りのローションに精油を使う

精油を薄めるための植物油キャリアオイルを 5ml、精製水50mlに、精油3滴を混ぜます。使う前に良く振ってから、スプレーまたはパッティングしてお肌につけてください。

精油を使えば、無添加のローションを自分の好みで作ることができます。

無香料のシャンプー、コンディショナーに精油を加える

無香料のシャンプー、コンディショナーに1%程度の精油を加えて使いましょう。香りを楽しむだけではなく、髪への効能もアップします。

<おすすめの精油>

パサ付きが気になる…イランイラン、ゼラニウム

オイリーな髪…ラベンダー、アトラス

フケの予防…ローズマリー

髪の悩みによって、精油を選びましょう。

アロマバス

お風呂に精油を数滴垂らすことで、リフレッシュ効果やリラックス効果があります。

<おすすめの精油>

リフレッシュしたいとき…ローズマリー、ローズウッド、オレンジ、グレープフルーツなど

リラックスしたいとき…ネロリ、ラベンダー、カモミールなど

アロママッサージ

血液やリンパの流れを促す成分が含まれる精油を使うことで、マッサージの効果がアップします。

マッサージ用オイルの作り方

精油の濃度が、全体の1%以下になるようにブレンドするのがポイントです。

全身マッサージできる量を作るなら、キャリアオイル10mlに2滴の精油(0.1ml)を加えてください。

<おすすめの精油>

むくみに効く…レモン、ジュパニー、サンダルウッド

筋肉のこりや痛みに効く…ラベンダー、ユーカリ、ローズマリー

肌のハリを取り戻す…ローズオットー、ゼラニウム、サイプレス

それぞれの精油ごとに、体に働きかける効果も違うので、精油の選び方には注意しましょう。

ハウスキーピング

精油は、掃除や衣類の防虫などにも使えます。天然成分なので、キッチンや子供部屋にも安心して使えることがメリットです。

洗濯に使う

ユーカリは浸透能力が高く、繊維の間の汚れを落とすのに役立ちます。ユーカリの精油3~5滴をあらかじめ洗剤に加えて洗濯してください。

すすぐときも、水にユーカリやラベンダー、ティートゥリーを数滴加えると、除菌作用があるため部屋干しの嫌なニオイを防ぐことができます。

拭き掃除に使う

キッチンのシンクやコンロ周りの掃除には、オレンジやレモンの精油がおすすめです。べたつきを取るだけではなく、除菌効果もあります。水やぬるま湯に、3~4滴落として使いましょう。

ニオイが気になる排水口やごみ箱には、ユーカリやペパーミント、ティートゥリーが効果的です。数滴垂らすと、ニオイの発生や雑菌の繁殖を抑える作用があります。

お風呂のカビ予防

水分をほぼ含まない純度の高いアルコールである無水エタノール50mlに、抗真菌作用のあるティートゥリーやレモングラスを10滴ほど加え混ぜ、スプレーボトルにいれてください。

お風呂を使った後に、壁や床に冷たい水を流して湿度を下げ、カビの生えやすいところにスプレーするとカビ予防になります。

衣類の防虫

植物がもつ昆虫忌避(きひ)作用をうまく利用する方法です。

防虫効果のある精油、シロトネラやシダーウッド、ラベンダー、レモングラスを布やコットンなどに数滴落とし、衣類に直接触れないようにクローゼットやタンスに入れましょう。2か月ごとに、精油を足すと防虫効果を保つことができます。

よい香りを嗅ぐと、良い気分になれるのが精油の作用です。生活の中にも精油を取り入れて楽しみましょう。

まとめ

今回は精油の使い方について解説しました。精油は香りを楽しむ他、スキンケアやアロママッサージ、ハウスキーピングまでさまざまな用途で使えます。

香りを嗅ぐだけで良い気分になれますし、精油は天然成分なので副作用の心配がありません。また、自分の好みにカスタマイズできるのも楽しめるポイントです。

精油は特別な道具がなくても手軽に使えますので、好みの香りで試してみてくださいね。