うまい文章、っていう表現はよく使われますが、実際にどんな文章のことなのでしょうか。

もちろん何の文章かによってうまう文章の中身は違います。
小説だったら上手な比喩表現とか、時には格調高い文体が重要になります。
新聞記者だったら適切な記述とくだけすぎない文章表現が求められます。
では、ウェブライティングにおける上手な文章とは何でしょう。
格調高い文章や、難しい比喩表現というのは、ほとんどのウェブライティングには不要なテクニックです。

さて、どんな文章が上手かという話をする前に、まずはウェブライターがどのようなな内容の文章を書くかについて考えてみましょう。
ウェブライターと呼ばれる仕事をしているライターのほとんどは、ウェブ上に掲載される「記事」を書いています。
あなたもきっと、ウェブに書かれている記事、文章を1日に何度も読んでいるはずです。
それは、ニュースだったり、検索した一覧からジャンプして目にするページだったりしますが、ほとんどは同じテイストで書かれています。
多くの人がウェブで積極的に読む記事、文章というのは、疑問を解決したり、あるいは自分の好奇心を満たしてくれるものです。
自分に当てはめて考えてみてください。
ウェブで文章を読む機会というのは、何かについて疑問を持って調べたり、あるいはニュースサイトで目にしたニュースタイトルをクリックしてみることがほとんどではないですか?
少なくとも僕はそうです。
だとしたらそこに凝った表現や、格調高い文体が必要ないことがわかるはずです。むしろそのような文章は読み手に敬遠されて途中で「離脱」されたり、内容をきちんと伝えることができなかったりするかもしれませんん。

では、ウェブライター にとっての上手な文章とはどんな文章なのでしょうか。

上記のことから考えれば、その答えは簡単です。

小説などの「読み物」は、読み手が「読んでやるぞ!」としっかり身構えてから読み始めます。だから多少読みづらかったり、難しい表現だったりしても、呼んでくれます。
一方ウェブで検索したり、ニュースを読みたいと思っている人は、「できるだけ早く、簡単に情報を知る」ことが目的です。
そこに、うーんと唸らせるような表現や、思わず手を打ちたくなるような比喩は求めていません。

ということは、これがウェブライター に求められる上手な文章の答えです。

早く読め、ちゃんと伝わる文章。
それは簡素でシンプルで正確に情報を伝えられる文章です。

特に「正確に伝える」という部分はポイントとなります。
これは、トレーニングしていないと、実は結構難しいことだったりするのです。
自分に関して言えば、世の中に溢れている文章の不正確さに結構運材してしまうことがあります。

書いている人は、自分の言葉や文章が正確だと思って書いているのでしょうが、実は結構正確な文章を書くというスキルは、難しいものなのです。

そして、文章を間違える人がなぜ間違えるかと言えば、それは「正しい言葉の使い方を学んでいない」からです。

よく考えてみてください。あなたは自分の文章をチェックしてもらったことがありますか?ビジネス文章を上司にチェックされたとかそういうのではありません。
あることを正確に相手に伝えるためのトレーニングというものは、なかなか受けることができません。
更にチェックする人は、プロの文章を書く人であることが必要です。
自己流の文章は、あくまで自分が正しいと思い込んでいるだけで、読み手に正確に内容が伝わっているか、あやふやなものなのです。

ですから、そんなトレーニングを積んでこそ、ウェブライターとして上手な文章を書けるようになる、少なくともそれが一番近道であるということは、間違いありません。

投稿者プロフィール

原久鷹
20冊余りの書籍著者として、また、All About LINE活用ガイドなどあらゆるメディアで主にスマホの活用法や、IT系の記事を書いています。