18 inner childe

そんなことを考えながらのセックスも、そうそう経験できるものでもないだろうなって、ふとわたしは自分の状況を客観視して、我に返った。

考え事をしながらも、無意識は彼のそこがわたしの中を掻き乱している快感に奴隷のように従って、今までとは違うまるでAV女優のような、あからさまな女としての喘ぎ声を自分の部屋の中に響かせていた。

彼はそう言うのを好まないかとも思ったけれど、案外そういう声に彼は気持ちよく反応しているようだった。

そしてどれだけかの時間かわからないくらいわたしは彼の下で大きな声を出しながら彼のものが自分の中で蠢く感覚に身を任せていた。一定の刺激はいずれ慣れとなり、それは彼も同じだったんだろう。わたしの中で激しく律動していた彼のものは、だんだん柔らかくなってきて、彼は新しい刺激を欲しているようだった。

わたしは上に被さる彼の肩を両腕で押し上げてた。彼はその動きに抵抗しないで上半身を起こし、わたしはその状態で一旦彼のものを自分のから抜き出した。

「いっちゃいそうだった」

わたしは嘘をついた。集中できない。気持ちよかったけれど、どうしても集中を途絶えさせる、いま抱かれている男と違う男のことが意識の奥から吹き出してきて、それを止めるためにいろいろな違うことを考えているのだけれど、どうしてもいつもの彼とのセックスと、何かが違う。というか、半年前は一体どんな風に彼とセックスしていたのか、咥えているところや入れられているときのその光景は思い出せるんだけど、その時の感情が思い出せない。

少なくとも、彼との関係性において、何らかのノイズがこの空白期間に発生したのは確か。などと、冷静に分析するまでもない。

僕は君と彼を天秤に掛けている。
意識はもちろん彼を選択している。
彼はわたしのことを、わたしが気分が良くなるように理解してくれているし、わたしが不快になることはしない。

でもキミはいつもぼくを揺さぶるから、嫌いなんだ。

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